経穴(つぼ)の場所は、三陰交のように、内くるぶしから指4本分膝の方向にあるというように、おおよその位置が決まっているが、おおよその位置というだけで、実際の位置については、見た目や指の感覚で探すことになる。
見た目については、よく見ると皮膚が乾燥しているようだったり、妙にツヤがあるようにみえる。その部分がへこんでいる、またはふくらんでいたりするなど、他の部分と比べると違いがある。
指で触った感覚の場合も見た目と同様で、乾燥やツヤ、へこみやふくらみがある。他に硬いかたまりのようになっている場合や冷えている場合などがあり、簡単にいってしまうと他の部分とは違う状態になっていることが多い。
あとはその部分を押したときに気持ちよさを感じたり、響くような痛みや、わずかな刺激にもかかわらず、強い痛みを感じる場合などがある。強さについては、一般の方がやる場合は、痛いけど気持ちいいくらいまでにする。
つぼにお灸をした場合、何も感じない場所があれば、同じ温度のはずなのに火傷しそうなくらいの熱さを感じる場所があったりする。実際に施術している中で、三陰交や陰陵泉などの脾経に属しているつぼにお灸をすると特に女性は耐え難い熱さを訴える方が多い。
お灸も我慢できないくらいの熱さであれば、途中でとってしまっても構わない。せんねん灸のようなタイプのものであれば、火傷することはまれではあるが、無理はしない方が良い。
はりについては、一般の方が自分で刺すということはないと思うが、刺した瞬間から痛みが続いているようなら、一度抜いて刺しなおした方がいい。
つぼは多少ずれていても効果を望めるので、セルフケアの一環として行う分には、おおよその位置を参考に、見たり触れたり押してみて、それらしいところにケアをおこなう。同じつぼにしばらくケアを続けても効果が出ないようなら、改めてつぼの位置を確認してみると良いだろう。
位置に間違いがなさそうで、効果がでないようなら同じような効果のある別のつぼを使うのも手である。ここでは割愛させていただくが、今は便利な世の中なので、不調とつぼもしくは経穴などの言葉で検索をすると色々と情報がでてくる。
施術所に通っていて、自分でもケアを行いたいという方は、通っている施術所の施術者にそれとなく聞いてみるのもいい。ただ、色々なタイプの施術者がいるので、そちらについては、聞いても大丈夫そうな施術者を見極めたうえで聞いてみていただきたい。
施術の効果という視点において、患者さんの自己判断で色々とやってもらっては困ると考えていたり、施術方法や施術の方針も色々あるので、担当している施術者によっては聞かない方がいいこともあったりする。
最後に、セルフケアを続けても状態が改善されなかったり、悪化していく場合は、病院を受診してください。病院はちょっと…という方はまずは施術所でもよいと思います。診断はできませんが、施術所が対応できるものなのか、病院を受診するべきなのかの判断はできます。
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